お名前.com VPS (KVM) にて WordPress をはじめるまで(4)
第4回は、vsftpd のインストールについてです。
2012年5月から お名前.com VPS(KVM) の利用を始めています。
標準 OS にて、設定などを備忘録として残しておきたいと思います。
vsftpd のインストール
わたしは、SFTP が利用できれば、FTP を利用する優先順位は低いのですが、せっかくの機会でもありますのでインストールすることにしました。
vsftpd のパッケージをインストールします。
$ sudo yum install vsftpd
vsftpd を起動します。
$ sudo service vsftpd start
自動起動を設定します。
$ sudo chkconfig vsftpd on
vsftpd の設定は /etc/vsftpd/vsftpd.conf を編集します。
anonymous_enable=NO local_enable=YES write_enable=YES local_umask=022 ~ 省略 ~ use_localtime=YES force_dot_files=YES pasv_enable=YES pasv_min_port=11300 pasv_max_port=11400
などのように設定ができます。また、listen_port を設定することにより、ポートを変更することができます。
listen_port=10021
リモートからアクセスする場合には、ファイアウォールの設定を確認します。
iptables を設定し、再起動します。
$ sudo vi /etc/sysconfig/iptables $ sudo service iptables restart
iptables へ追加する設定例です。
-A RH-Firewall-1-INPUT -m state --state NEW -m tcp -p tcp --dport 20 -j ACCEPT -A RH-Firewall-1-INPUT -m state --state NEW -m tcp -p tcp --dport 21 -j ACCEPT -A RH-Firewall-1-INPUT -m state --state NEW -m tcp -p tcp --dport 11300:11400 -j ACCEPT
独自ドメインの設定
参考として、独自ドメインの設定について、少し触れておきたいと思います。
わたしは スタードメイン を利用して、ドメインの更新や DNS 設定を行っております。
ホスト名を独自ドメインで設定するには、お名前.com VPS(KVM) のコントロールパネル「DNS逆引き設定」で行います。
「DNS逆引きレコードを変更する場合は、事前にIPアドレスをAレコードに設定する必要があります。設定していない場合はそのホスト名には変更できません。」
というような注意があります。
補足
SSL 証明書の利用
「お名前.com VPS (KVM) にて WordPress をはじめるまで(6)」にて SSL 証明書を作成します。
SSL 証明書を利用した設定例について追記します。
/etc/vsftpd/vsftpd.conf に追加します。
ssl_enable=YES rsa_cert_file=/etc/ssl/certs/wwwexamplejp.crt rsa_private_key_file=/etc/ssl/certs/wwwexamplejp.key ssl_tlsv1=YES ssl_sslv2=YES ssl_sslv3=YES force_local_logins_ssl=YES force_local_data_ssl=YES allow_anon_ssl=NO require_ssl_reuse=NO ssl_ciphers=HIGH
vsftpd を再起動します。
$ sudo service vsftpd restart
FileZilla 3.5.3 からの FTPS 接続
FileZilla 3.5.3 から FTPS 接続すると「GnuTLS error -12: ~」のように表示されて接続に失敗していました。
http://trac.filezilla-project.org/ticket/7873
これは、/etc/vsftpd/vsftpd.conf に ssl_ciphers=HIGH を追加することによって解消しました。
seccomp_sandbox=NO
FTP クライアントからの接続時に、「 500 OOPS:priv_sock_get_cmd 」のようなメッセージでエラーとなるようになりました。
vsftpd バージョン 3.0.2 では、/etc/vsftpd/vsftpd.conf に seccomp_sandbox=NO を追加することによって解消しました。